量化取引の巨頭 Jane Street Group は、AI クラウドサービス事業者の CoreWeave に 10 億ドルを追加投資すると発表し、さらに同社の技術サービスの調達も計画している。総支出規模は最大 60 億ドルに上る見通しだ。発表によれば、Jane Street は 1株 109 米ドルで CoreWeave の A 類普通株を購入し、CoreWeave の複数のデータセンターに導入される NVIDIA Vera Rubin チップの利用権を取得し、また自社の製品およびツールを通じて、自身の AI ソフトウェアの開発と導入を加速する。
量化取引の巨頭 Jane Street が CoreWeave に 10 億ドル投資
Jane Street は 1株 109 米ドルで CoreWeave の A 類普通株を購入し、保有比率を拡大する。さらに重要なのは、この提携により Jane Street が、CoreWeave の複数のデータセンターに導入され、NVIDIA が打ち出した新世代の Vera Rubin チップのリソースを直接取得でき、関連するソフトウェアやツールと組み合わせることで、自社開発の AI モデルおよび取引システムの開発と導入を加速できる点だ。
この取引はまた、CoreWeave にとって今月内で 3 件目の大規模な協業案件でもある。これまで同社は、Meta Platforms から最大 210 億ドルの長期コミットメントを獲得したことを発表しており、加えて Anthropic も数十億ドルを投じてデータセンターの計算能力を利用するという。AI の学習および推論需要が引き続き爆発的に増大するなか、CoreWeave は急速に「neocloud」陣営の中核的な供給事業者の一つとなりつつあり、高性能な AI 計算リソースの提供に注力している。顧客には大手テクノロジー企業や AI ネイティブ企業が含まれる。
注目すべきは、CoreWeave が単一の顧客への依存を下げようとしている点だ。過去には同社の売上は Microsoft への集中度が非常に高く、昨年はその比率が約 70% に達していた。現在、同社は自社のソフトウェアおよびツールのプロダクトラインを強化する方向に転換しており、GPU の計算能力の賃貸提供にとどまらず、統合型 AI 基盤インフラのプラットフォームへとアップグレードしている。
Anthorpic から CoreWeave へ、Jane Street が AI を垂直投資
Jane Street にとって今回の動きは、単なる財務投資ではなく、取引上の優位性に直結するものだ。Jane Street のような量的取引会社や Hudson River Trading は、アルゴリズム取引を駆動するために、計算能力と低遅延のシステムに強く依存している。大量の市場データを処理し、マイクロ秒以内に意思決定を行うのだ。AI 技術が取引戦略へさらに浸透するにつれ、計算資源への需要は指数関数的に増大しており、関連するインフラの構築および運用コストも、しばしば数十億ドルに及ぶ。
Jane Street の近年の事業運営の実績も、大規模な投資に踏み切る後押しとなっている。報道によれば、同社の 2025 年上半期(前 9 か月)の売上はすでに 240 億ドルを超えており、2024 年通年で記録した 205 億ドルを大きく上回っている。同社はウォール街で最も収益性の高い取引機関の一つとなっている。
さらに、Jane Street は AI 領域での投資の投資範囲を継続的に拡大している。過去には Anthropic の複数ラウンドの資金調達に参加しており、最近ではクラウドコンピューティングの新興企業 Fluidstack への共同リード投資を巡って交渉中であるとも伝えられている。目標の調達額は約 10 億ドルで、評価額は 180 億ドルに達する見込みだ。
この記事「Meta、Anthropic が 30 億ドルで計算資源を奪い合い、Jane Street が CoreWeave に 10 億ドル追加投資」は最初に「鏈ニュース ABMedia」に掲載された。
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