米国時間の水曜朝の取引でスポットの金・銀価格が急落し、金は2.20%下落して1オンス当たり約$4,165.90、銀は1.06%下落して$64.645となった。下落は、CPIが4%を超えて推移していることを示した5月のインフレ指標に続き、米国債利回りが高止まりし、米国とイランの緊張がマクロ背景でエネルギー関連のリスク圧力をかけ続けたことを受けた。5月の消費者物価は4月の0.6%上昇の後に0.5%上昇し、年率のCPIは3.8%から4.2%へと上がった。インフレは引き続きFRBの2%目標を大きく上回り、金には金利圧力による取引が継続する形で影響が出ている。
5月のCPIデータが貴金属に圧力
米国の消費者物価は、4月に0.6%上昇した後、5月に0.5%上昇し、年率のCPIは3.8%から4.2%へと上がった。コアCPIは前月比で0.2%、前年同月比で2.9%上昇し、エネルギー価格は5月に3.9%、過去12か月では23.5%上昇した。今回の結果はインフレがFRBの2%目標を大きく上回る状況を維持し、先週の雇用統計レポート後に加速したのと同じ「金利圧力」取引により、金が影響を受けやすい状態のままである。
米国―イランの緊張がエネルギー・リスクを押し上げ
ワシントンは、米軍の攻撃が、運河近くでのアパッチヘリ墜落の後に実施されたことを受けて、停滞している協議についてイランに警告した。イランは、湾岸およびヨルダンの米国同盟国に対してミサイルとドローン攻撃で応じた。原油は交通制限や供給途絶リスクにより高いが、完全な閉鎖のシナリオに比べれば動きは抑制的なままだ。エネルギー価格の高止まりが粘着的なインフレを強め、米国債利回りとFRBリスクが再燃しているため、金には「きれいな安全逃避の買い」が入りにくい。
株式先物はITの弱さで下落
米国株の先物は、寄り付き前に下方向を示した。S&P 500の先物は1.0%下落、ナスダック先物は1.6%下落、ダウ先物は0.9%下落となり、さらにiSharesの半導体ETFは寄り付き前取引で3.0%下落した。スーパー・マイクロ・コンピューターは、70億ドルの資本調達を発表したことを受けて12%下落し、オラクルは引け後に決算を報告する予定だった。株式先物は、ITの弱さと中東でのエスカレーションがリスク選好に重しとなり下落した。
国債利回りとドルが強まる
主要な海外市場では、NYMEXのWTI原油価格が上昇しており、1バレル当たり約$90.00付近で取引されている一方、ブレント原油は約$92.93近辺だった。米ドル指数は堅調だ。米国の代表的な10年物国債利回りは、4.5%近辺で取引されている。
テクニカル見通し:主要なサポートとレジスタンス水準
スポット金の強気派(bulls)の次の上方価格目標は、価格を$4,250.00〜$4,358.00のレジスタンス帯に再び押し戻すことだ。継続的な値動きで$4,450.00、さらに$4,595.00を狙う。弱気派(bears)の次の短期的な下方価格目標は、$4,103.00を下回ってブレイクすることで、より深い下値ターゲットは$4,000.00、その次が$3,883.00。最初のレジスタンスは$4,250.00、次が$4,358.00とみられる。最初のサポートは$4,103.00、その次が$3,883.00とみられる。
スポット銀の強気派(bulls)の次の上方価格目標は、価格を$65.50を上回る水準へ押し戻すことだ。このゾーンを上抜けると、供給エリアとして$69.00〜$72.00が狙われ、さらに50日移動平均が$72.90となる。弱気派(bears)の次の下方価格目標は、$63.39を下回るブレイクで、より深い下値ターゲットは$61.08、その次が$60.00。最初のレジスタンスは$65.50、次が$69.00とみられる。次のサポートは$63.39、次が$61.08とみられる。
よくある質問
5月のCPIレポートでは何が示された?
米国の消費者物価は、4月に0.6%上昇した後、5月に0.5%上昇し、年率のCPIは3.8%から4.2%へと上がった。コアCPIは前月比で0.2%、前年同月比で2.9%上昇し、一方でエネルギー価格は5月に3.9%、過去12か月では23.5%上昇した。
地政学的な緊張があるのに、なぜ水曜に金が下落したの?
エネルギー価格の高止まりが粘着的なインフレを強めているため、金にはきれいな安全逃避の買いが入っていない。加えて、米国債利回りやFRBリスクが重しになっている。さらに、ITの弱さや中東でのエスカレーションがリスク選好を圧迫し、株式先物が下落した。
金における主要なテクニカル・サポートとレジスタンスの水準は?
スポット金では、最初のレジスタンスが$4,250.00、その次が$4,358.00で、強気派は$4,450.00、さらに$4,595.00を狙っている。最初のサポートは$4,103.00、その次が$3,883.00で、弱気派は$4,000.00、その次が$3,883.00を狙っている。