
米国連邦当局は5月28日、36歳のGoogleセキュリティエンジニアであるイタリア国民ミケーレ・スパグヌオロ(Michele Spagnuolo)を逮捕したと発表した。ニューヨーク南部地区連邦検察局(U.S. Attorney)により、商品詐欺、通信詐欺、マネーロンダリングの3件の罪名で起訴された。彼は、「AlphaRaccoon」という名のアカウントを通じて、Polymarketの予測市場に賭けを行い、個人として120万ドル超の利益を得た疑いがあるとされている。
起訴書確認の指摘内容:AlphaRaccoon アカウントと D4vd への賭け
起訴書によれば、Spagnuoloは2025年10月から12月の期間に、AlphaRaccoonのアカウントで合計16回の大口の賭けを行ったとされる。賭けの対象は、Googleの「2025年の検索」レポート(2025年12月4日に公開)の、最高検索人物ランキングだった。起訴書は、各賭けの数時間前にSpagnuoloがGoogleの社内ツールを使って、関連人物の検索ボリュームのデータを確認していたと述べている。
具体例として、ラッパーのD4vd(最近、14歳の少女を殺害した疑いで告発されている)が公衆の注目を集める前に、AlphaRaccoonがその人物が検索1位になることに賭けていたことが挙げられる。起訴書によれば、当時Polymarketが提示していた勝利確率はゼロに近かったという。起訴書はSpagnuoloについて、「公開取引者が結果を知る前に、これらの賭けの結果をすでに知っていた。なぜなら彼が、商業的価値を持つGoogleの機密の内部データを入手していたためだ」とし、また利益を得た後「違法な所有行為を隠すための意図的な措置を講じた」としている。
資金移動の経路:500万 USDC.e を両替サービス経由でイタリアの口座へ流入
起訴書には、AlphaRaccoonがPolymarketの口座から500万USDC.eを出金し、その後、両替サービスとプライバシー(秘匿)ツールを通じて資金を移したことが記載されている。最終的に、資金の一部は、イタリアのある決済処理業者の口座に流れ込んだ。同口座は起訴書の記載によれば、Michele Spagnuolo本人の政府発行の身分証明書を用いて開設されたものだった。
背景:分散型予測市場に対する連邦による初期のインサイダー取引起訴
本件は、分散型予測市場を対象に連邦当局が行ったインサイダー取引の起訴としては最初期の案件の一つであり、同時にPolymarketでインサイダー情報の疑いで逮捕者が出たのは2件目だ。最初の事件は2026年4月に発生しており、米陸軍の兵士が、機密情報を使ってPolymarketで、ベネズエラの指導者ニコラス・マドゥーロ(Nicolás Maduro)関連の市場に賭けていたとして起訴されている。
よくある質問
Googleはこの件に関してどのような公式見解を示していますか?
Googleは、Spagnuoloを停職処分とし、法執行機関の調査に協力していると述べ、さらに「機密情報を利用して賭けることは、会社の方針に対する重大な違反行為だ」と強調している。Googleは、起訴書の具体的な主張について、追加の公開説明は行っていない。
起訴書は、AlphaRaccoonがSpagnuolo本人によって操作されたアカウントであるとどのように確認していますか?
起訴書が挙げる重要なつながりには、次が含まれる。AlphaRaccoonから出金された資金の一部が、最終的に、Spagnuoloの政府発行の身分証明書でイタリアに開設された口座に流れ込んでいること、そしてGoogleの社内ツールのアクセス記録とAlphaRaccoonの賭けの実行時間との関連があること。最終的な有罪認定は、裁判手続における審理結果により決まる。
Spagnuoloが直面する3つの罪名それぞれに対し、どのような行為が指摘されていますか?
起訴書によれば、商品詐欺の罪は、非公開情報を利用して予測市場で取引したことを対象としている。通信詐欺の罪は、州をまたぐ通信ツールを使って詐欺を行った疑いを対象としている。マネーロンダリングの罪は、両替サービス、プライバシー(秘匿)ツール、そしてイタリアの口座を通じて、違法な収益の資金の流れを隠した疑いを対象としている。